SDGsを学ぼう!「目標5. ジェンダー平等を実現しよう」

SDGsを学ぶシリーズ。今日は5つ目、『目標5. ジェンダー平等を実現しよう』についてです。

目標 5
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

【誰もが性別に関わらず平等に機会を与えられる「ジェンダー平等」な社会を実現します。すべての女性や少女が、本来持っている能力を十分に発揮して生きることができる社会をつくります。】

今回この項目を調べていて、この「ジェンダー平等」がSDGsの17のゴールの中でも一際重要であることがわかってきました。

日本語訳でも37ページにわたるSDGsの宣言文(恥ずかしながら、今更全部読みました!笑)の冒頭、前文の中にも、以下のように強調されています。

’’今日我々が発表する 17 の持続可能な開発のための目標(SDGs)と、169 のターゲットは、この新しく普遍的なアジェンダの規模と野心を示している。これらの目標とターゲットは、ミレニアム開発目標(MDGs)を基にして、ミレニアム開発目標が達成できなかったものを全うすることを目指すものである。これらは、すべての人々の人権を実現し、ジェンダー平等とすべての女性と女児の能力強化を達成することを目指す。これらの目標及びターゲットは、統合され不可分のものであり、持続可能な開発の三側面、すなわち経済、社会及び環境の三側面を調和させるものである。’’

なぜここまで強調されているか。
それは、このSDGs自体の特徴でもある、不可分性(17のゴールは独立しているのではなく、全て密接に繋がっている)という事が大きく関係しています。

SDGsTVにも掲載されている、国連広報センター所長、根元かおる氏によるSDGs紹介動画の中でも触れらていましたが、
例えば、「女子の教育」という切り口で考えても、この「ジェンダー平等」は、ゴール4の「質の高い教育をみんなに」と密接に関わっていることはもちろんのこと、教育を受けた女性はより収入の高い仕事に就くという意味で、ゴール1の「貧困を無くそう」やゴール8の「働きがいも経済成長も」につながります。

そして、その女性が母親になった際にはその子供は健康的な食事を得られる可能性が高く、ゴール2の「飢餓をゼロに」や3の「すべての人に健康と福祉を」にも繋がっていき、もちろんその子供は「質の高い教育」を受けられる可能性が上がり、ゴール4にポジティブなフィードバックを戻すように、すべてが繋がっていることが分かります。

更にはSDGsの本文中に、下記のような記載も見つけました。

”ジェンダー平等の実現と女性・女児の能力強化は、すべての目標とターゲットにおける進展において死活的に重要な貢献をするものである。人類の潜在力の開花と持続可能な開発の達成は、人類の半数に上る(女性)の権利と機会が否定されている間は達成することができない。

確かにおっしゃる通り。。。

すべての目標に関して関わる「人間」自体の半分(女性)の力が本来のポテンシャルを発揮できなかったら、達成できるはずがない。 逆にだからこそ、この「ジェンダー平等」がレバレッジポイントだと言われることが良く分かります。

それでは、その重要なゴールのターゲット項目にはどう言ったものがあるのか、簡単に見てみましょう。

【9つのターゲット】

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5.1 あらゆる場所におけるすべての女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
5.2 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女子に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
5.3 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚、および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。
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このあたりはいわゆる開発途上国の項目のように見えます。
SDGsTVで紹介されているビデオの中には、女性に対する性暴力によって学校に行けなくなっている少女達の話(通学途中の道や学校でのトイレが危険な場所である事実)など、結構衝撃的な内容のものも。

’’女性にとってのもっとも大きな脅威は、暴力です。世界の女性の実に3人に1人が、人生でなんらかの形の暴力被害を受けると言われています。それは、家庭内をはじめとする身近な場所で起こることも多く、2012年に殺害された女性の2人に1人が、パートナーや家族によって殺されました。身近な人からの被害ゆえに声をあげることは難しく、暴力を受けた女性のうち、救済を求めることができた人は40%にも満たないと言われています。
貧困の犠牲になるのも女性たちです。開発途上国では、貧しい家庭に生まれた少女の多くが学校に通うことができず、早すぎる結婚や、家事労働に従事させられています。さらに、人身売買による強制労働を強いられることも少なくありません。このような状況下では、性的虐待に遭う可能性も高いです。’’
(SDGsTVより抜粋)

このような実感は日本に暮らしているとなかなか感じづらいのが実際の所かも知れません。
しかし、世界の多くの地域では、まだこれが現実の世界だというのも、残念ながら認識せざるを得ない事実のようです。

 

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5.4 公共のサービス、インフラ、および社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
5.5 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参加および平等なリーダーシップの機会を確保する。
5.6 国際人口開発会議(ICPD)の行動計画および北京行動綱領、ならびにこれらの検討会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康および権利への普遍的アクセスを確保する。
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この辺りは発展途上国だけでなく先進国の課題にもなってきます。
今から20年以上前、1994年のエジプト・カイロで実施された国際人口開発会議(ICPD)及び翌年の第4回世界女性会議で採択された「北京行動綱領」から始まり、10年前に採択されたミレニアム開発目標(MDGs)から今回のSDGsまで、本当に多くの方の思いと願いがこの「ジェンダー平等」に込められてきたことがうかがい知れます。

’’多くの国で、女性は、育児や介護、家事労働を担う存在としてみなされています。多くの場合、その価値は過小評価されているため、男性に比べて経済的に不利な状況に陥りがちです。これが支配・服従関係を通じた肉体的・精神的な暴力の温床となり、女性が自立して能力を発揮することを妨げるのです。’’(SDGsTVより抜粋)

我々が無自覚に持っている「女性は〜すべきだ。女性は〜でなければならない」という思い込みや囚われれが、これからの時代の進化を妨げているのは言うまでもないと思います。それは、女性だけでなく、男性は稼いで家族を養うべきだ、という部分も同じような思い込みかも知れません。

これからの持続可能な社会を創っていくために、我々の中にどんな思い込みがあるのか、意識的になる必要があるフェーズに来ているのだと思います。

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5.a 女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ、および土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
5.b 女性のエンパワーメント促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
5.c ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性および女子のあらゆるレベルでのエンパワーメントのための適正な政策および拘束力のある法規を導入・強化する。
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この5.a〜cはそれぞれ、ゴール9「産業と技術革新の基盤を作ろう」やゴール16「平和と公正をすべての人に」、ゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」と密接に関わってくる部分です。
細かく見ていけば見ていくほど、SDGs17のゴールは本当に相互に関係し合っていて、同時に全て進める事が不可欠であることに気づいていきます

最後に、では我々日本での状況は、実際にはどうなのでしょう。

’’世界経済フォーラムが2015年に公表した「ジェンダーギャップ指標」では、日本の社会進出における男女格差は、統計の取れた142カ国のうち104位と低ランクに位置付けられています。夫が家事に費やす時間は約1時間、育児に費やす時間は約40分と、他の先進国と比較しても低水準です。地方部を中心とした全国の約4割の自治体の町村議会には、女性議員が一人もいません。このような状況でつくられる政策に、女性の声を反映させることは、果たして可能なのでしょうか。
SDGsの目指す「誰のことも置き去りにしない(leave no one left behind)」社会をつくるためにも、女性の参画は必要不可欠なのです。(SDGsTVより抜粋)’’

上記のように、今の現状は厳しい状態を言わざるを得ないようです。

ただ、女性も男性と同じように働くべき!男性も女性と同じように育児をするべき!というのは個人的にはどうなのかなぁと感じています。(私は男性ですが育児をしたい!と思っているタイプですが笑 この「同じように」が曲者だなぁと。)

男性と女性、違いを理解し、お互いを尊重し、それぞれがいきいきと自分らしさを発揮出来る社会。
LGBTのような性的マイノリティの方々も含め、男女、ではなく、一人一人の生命として、互いを尊重し合える働き方や生き方をベースとした社会を創っていきたいなと個人的には感じています。

そのために、自分の半径5m以内から、今日から出来ることは何だろうか。
そんな問いを持ちつつ、日々を過ごしていきたい。

今回のブログを書く上でそんなことを感じつつ、筆を置きたいと思います。


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